大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(あ)613 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人本郷桂の上告趣意第一点は、単なる訴訟法違反の主張をいでないものであ

り(なお、親告罪の告訴は、訴訟条件であつて、公訴事実には属しないから、被害

者から告訴のあつたことを起訴状に記載する必要はなく、また、第一審公判におい

て、適法な証拠調の行われた被害者Aの検察事務官に対する告訴調書抄本によれば、

右被害者は本件強姦被告事件について被告人に対し告訴をしたことを認めることが

できるから、原判決には何ら違法は存しない。)

同第二点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であり、同第三点は、量刑不当

の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告本人の上告趣意(補充書を含む)第一点について。

憲法三七条二項は、裁判所が被告人または弁護人から申請した証人は、不必要と

思われる者までことごとく尋問しなければならないという趣旨でないことは、すで

に当裁判所の判例とするところであり(昭和二二年(れ)二三〇号同二三年七月二

九日大法廷判決、刑集二巻九号一〇四五頁)、原審が弁護人のした所論A、Bの各

証人尋問請求を却下したからといつて、前記憲法の条項に違反しないことは右判例

の趣旨にてらし明らかであり、また、原審第一回公判において、弁護人は控訴趣意

書のとおり弁論し、検事は、論旨は理由がないとの意見を述べていることも記録上

明らかであるから、所論は採用できない。

同第二点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張に帰するものであつて、刑訴四

〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

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昭和三七年六月一五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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